調査情報デジタル
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放送人の会とは 一般社団法人「放送人の会」は、放送局、プロダクションなどの枠を超え、番組制作に携わる人、携わった人、放送メディア、放送文化に関心をもつ人が、個人として参加している団体です。 同会では「放送人の証言」として先達のインタビュー映像を収録しており、デジタルアーカイブプロジェクトとしての企画を進めています。既に30人の証言をYouTubeにパイロット版としてアップしています。 「調査情報デジタル」でも証言を紹介すべく、抄録を公開しています。これまでに演出家・
「調査情報デジタル」編集部 二宮尊徳と「推譲」の思想 箱根の麓、神奈川県大井町で寛政元(1789)年から酒蔵を営む井上酒造。11月末に酒蔵を訪れると、今年収穫された米を使って酒造りが行われていた。 井上酒造では、以前から地元の米を使った酒造りに取り組んできた。さらに、地元の米であることに加えて、「自然エネルギー100%」と「自然栽培米100%」で造った日本酒「推譲」を2021年から販売している。 「推譲」は、江戸時代の思想家である二宮尊徳が唱えた、「報徳思想」の中核
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米田 雅朗(新宿区立大久保図書館館長) はじめに 外国人が多い街といわれる大久保。常日頃から、外国の方々と接する機会は多い。普通に外国人の方が図書館を訪れ、普通に本を借りていかれる。時には、大久保図書館でしか見られない光景に遭遇する。 本は生きる力 今でも忘れられない光景がある。2020年になって、コロナ禍が日本を襲った。当時は正体が全くわからず、疑心暗鬼にかられる日々。連日、感染者が増えていく報道に、果たしてこの先どうなっていくのだろうかという不安に苛まれたものだ。
「調査情報デジタル」編集部 伝統産業で〝二酸化炭素ゼロ〟の商品を実現 有明海の海苔、有田焼などの陶磁器、手すき和紙など、多くの伝統産業がある佐賀県。それぞれの伝統産業を代表する企業が「佐賀の文化と伝統を、世界に向けて発信したい」と、2017年にローカルブランド「SAGA COLLECTIVE」を立ち上げた。2021年からは異業種の11社で協同組合を設立し、本格的なブランド化を始めている。 「SAGA COLLECTIVE」の最大の特徴は、すべての商品が〝二酸化炭素ゼロ”
江利川 滋(TBSマーケティング局) 2024年もあと1ヶ月強というところですが、肌寒く感じる日も続くようになって、ようやく秋らしくなってきた印象です。 秋といえば、スポーツ、食欲、行楽など、いろいろな活動・行動に親しむことがいわれますが、その1つが「読書の秋」。 最近では電子書籍のオンライン購入が手軽なので、何かで見かけて「面白そう」と思ったら直ぐサイトの購入ボタンをポチッと押すこともしばしば。 しかし、最近は仕事が忙しくて、本はおろか何かする暇もなかなか取れず
浜崎 由佳(TBSテレビ カスタマーサクセス室長) とある人気バラエティー番組が放送された時のことです。観覧席が背景として映り込むタイプの番組です。いつも様々なご意見をいただきますが、その中で、このような好意的なご意見がありました。 ジェンダーに関するご意見が多く寄せられ、価値観の変化が感じられるようになったのはもう数年前からです。 観覧席に女性だけがずらっと座っている番組に対しては、「なぜ女性ばかりなのですか?」というご意見をいただくことがあります。この番組でも
山口 真一(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授) はじめに 今月終了した2024年の米国大統領選挙は、これまで以上にフェイク情報がクローズアップされた選挙であった。SNS上を事実もフェイク情報も同じように駆け巡り、中には生成AIによって作られたフェイク情報も含まれていた。 有権者はその情報が事実なのか虚構なのかを常に疑わなければならず、それがわからないまま意思決定を迫られるという現状があった。フェイク情報は選挙、そして民主主義にどのような影響を与える
伊藤 安海(山梨大学大学院総合研究部工学域機械工学系教授) はじめに 運転経験が浅く運転技術が未熟な若年ドライバーは「初心ドライバー」として一般化することで有効な対策をとることができるが、心身機能、健康状態、生活歴、社会的背景の個人差が大きい高齢ドライバーを「シニアドライバー」として一般化することは困難である。それこそが、これまで行われてきた高齢ドライバー対策が思うように効果を挙げていない要因だと筆者は考える。 本稿では、高齢ドライバーに関して、①運転技能などの特性をど
聞き手 境 治(メディアコンサルタント) 初のプロパー社長 山本均氏に託されたWOWOWの未来 2024年4月、WOWOWに創業以来初となるプロパー社長が誕生した。新社長、山本均氏は1990年に西武百貨店から入社し、マーケティング局長や編成局長、常務そして副社長を歴任。まさにWOWOWとともにキャリアを重ねてきた人物だ。2015年から9年間社長を務めた田中晃氏は会長に退き、山本新社長に未来を託した。 有料放送の雄、WOWOWだがNetflixなどの配信サービスが日本でも
「調査情報デジタル」編集部 実用化が期待される次世代型太陽電池 ペロブスカイト太陽電池の実用化に向けた実証実験が国内各地で始まっている。この太陽電池は、ペロブスカイトと呼ばれる特殊な結晶構造を持つ材質を使ったもので、次世代の太陽電池として早期の実用化と量産化が期待されている。 現在主流となっているシリコン型太陽電池と比べ軽量かつ、製造工程が少なくてすむ。薄くて軽いフィルム型と、窓ガラスの代わりに設置できるガラス型、それにシリコンとペロブスカイトを重ね合わせたタンデム型の
江利川 滋(TBSマーケティング局) 今の若者を「Z世代」と呼ぶ習慣もすっかり定着した様子。 この「Z世代」、2021年の新語・流行語大賞のトップテンに入賞しており、今では本当に日常語になっている印象です。 改めておさらいすると、Z世代とは「一般的に1990年代後半から2000年代に生まれた世代を指すことが多い」ものの「定義は厳密に定められているわけではない」(ウィキペディア)とのこと。 年齢でいえば、今の10代後半〜20代に相当する感じでしょうか。 「Z」の由
影山 貴彦(同志社女子大学教授) 田幸 和歌子(フリーライター) 倉田 陶子(毎日新聞デスク) 「虎に翼」の後半は消化不良だった⁉田幸 まず「虎に翼」(NHK)について。私は脚本の吉田恵里香さんと、実質、原作者に近いぐらいの形で取材や遺族への確認・交渉をやられたNHK解説委員の清永聡さんにお話を伺いましたが、何て大変なドラマだったのかと思います。 視聴者の意見は、前半の絶賛から、中盤以降賛否が分かれました。私もすごくわかります。第1章が完結する河原の場面で日本国憲法を読
内山 研二(TBSテレビ審査部) はじめに 職場は、テレビ局の「審査部」です。番組やCMなどの表現に問題がないかを確認し、どのような表現がより良いのかを探る職場です。その「審査部」で、放送表現や放送用語を担当しています。 「言葉はいきもの」といわれ、本来とは違う意味や使い方をしている言葉は多くあります。その本来とは違う意味や使い方を、どこまで許容できるかに悩まされます。そんな職場で出会った印象深い「言葉たち」をいくつかご紹介します。 漢字と数字で違いあり 「一番」につ
聞き手 境 治(メディアコンサルタント) 大ヒット連発の裏に…“時代が呼び寄せた”髙橋信一氏 「地面師たち」「極悪女王」、この2つのNetflixドラマが世の中を席巻している。前者は7月25日、後者は9月19日の配信開始だが、ネットでは今もなおそれぞれの記事が毎日のように出現している。エンタメ誌だけでなく、ビジネス誌などでも取り上げられ、これまでのNetflix作品とは明らかに違う広がりを示している。 日本のNetflixコンテンツの中でアニメ作品の豊かさに比べると、実