調査情報デジタル

1958年創刊のTBSの情報誌「調査情報」を引き継いだデジタル版(TBSメディア総研発行)で、テレビ、メディア等に関する多彩な論考と情報を掲載。本年6月、原則土曜日午前中に公開の週刊マガジンにリニューアル。同時に完全無料化され、最新記事や過去分もすべて無料でお読みいただけます。

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記事一覧

民主主義を揺るがすフェイク情報〜米国大統領選に見る影響力の実態〜

高齢ドライバー問題への誤った印象を払拭するために~問題の本質と対策

WOWOWが自社映画「ゴールデンカムイ」をNetflix に投入した狙い~山本均社長にOTT時代の新戦略を聞く~

<シリーズ SDGsの実践者たち> 第37回 ペロブスカイト太陽電池と原発事故被災地の復興

データからみえる今日の世相~なぜ若者の環境問題意識は高くないのか~

放送界の先人たち~岡田太郎氏

“偽家族”に魅了された「西園寺さん」〜2024年7月期ドラマ座談会〜

一番気になる「1番」の使われ方〜テレビ放送で出会った印象深い「言葉」たち〜

大ヒットNetflixドラマ「地面師たち」「極悪女王」のキーマンに聞く「“日本発”はグローバルに届く」

10代のSNS利用における危険とは~摂食障害、自画撮り被害、闇バイトも

視聴者の声~終了した“夏ドラマ”に多くの惜しむ声~

アメリカ大統領選挙で高まるインフルエンサーの力~SNS世代に対する絶大な影響力と実態~

カスタマーハラスメントの現状と今後の課題~「カスハラ三重苦」からの脱却

<シリーズ SDGsの実践者たち> 第36回 パリオリンピック™・パラリンピックが取り組んだ「持続可能性」とは(後編)

アクセスランキング(2024年11月5日現在)

<シリーズ SDGsの実践者たち> 第35回 パリオリンピック™・パラリンピックが取り組んだ「持続可能性」とは(前編)

民主主義を揺るがすフェイク情報〜米国大統領選に見る影響力の実態〜

山口 真一(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授) はじめに 今月終了した2024年の米国大統領選挙は、これまで以上にフェイク情報がクローズアップされた選挙であった。SNS上を事実もフェイク情報も同じように駆け巡り、中には生成AIによって作られたフェイク情報も含まれていた。  有権者はその情報が事実なのか虚構なのかを常に疑わなければならず、それがわからないまま意思決定を迫られるという現状があった。フェイク情報は選挙、そして民主主義にどのような影響を与える

高齢ドライバー問題への誤った印象を払拭するために~問題の本質と対策

伊藤 安海(山梨大学大学院総合研究部工学域機械工学系教授) はじめに 運転経験が浅く運転技術が未熟な若年ドライバーは「初心ドライバー」として一般化することで有効な対策をとることができるが、心身機能、健康状態、生活歴、社会的背景の個人差が大きい高齢ドライバーを「シニアドライバー」として一般化することは困難である。それこそが、これまで行われてきた高齢ドライバー対策が思うように効果を挙げていない要因だと筆者は考える。  本稿では、高齢ドライバーに関して、①運転技能などの特性をど

WOWOWが自社映画「ゴールデンカムイ」をNetflix に投入した狙い~山本均社長にOTT時代の新戦略を聞く~

聞き手 境 治(メディアコンサルタント) 初のプロパー社長 山本均氏に託されたWOWOWの未来 2024年4月、WOWOWに創業以来初となるプロパー社長が誕生した。新社長、山本均氏は1990年に西武百貨店から入社し、マーケティング局長や編成局長、常務そして副社長を歴任。まさにWOWOWとともにキャリアを重ねてきた人物だ。2015年から9年間社長を務めた田中晃氏は会長に退き、山本新社長に未来を託した。  有料放送の雄、WOWOWだがNetflixなどの配信サービスが日本でも

<シリーズ SDGsの実践者たち> 第37回 ペロブスカイト太陽電池と原発事故被災地の復興

「調査情報デジタル」編集部 実用化が期待される次世代型太陽電池 ペロブスカイト太陽電池の実用化に向けた実証実験が国内各地で始まっている。この太陽電池は、ペロブスカイトと呼ばれる特殊な結晶構造を持つ材質を使ったもので、次世代の太陽電池として早期の実用化と量産化が期待されている。  現在主流となっているシリコン型太陽電池と比べ軽量かつ、製造工程が少なくてすむ。薄くて軽いフィルム型と、窓ガラスの代わりに設置できるガラス型、それにシリコンとペロブスカイトを重ね合わせたタンデム型の

データからみえる今日の世相~なぜ若者の環境問題意識は高くないのか~

江利川 滋(TBSマーケティング局)  今の若者を「Z世代」と呼ぶ習慣もすっかり定着した様子。  この「Z世代」、2021年の新語・流行語大賞のトップテンに入賞しており、今では本当に日常語になっている印象です。  改めておさらいすると、Z世代とは「一般的に1990年代後半から2000年代に生まれた世代を指すことが多い」ものの「定義は厳密に定められているわけではない」(ウィキペディア)とのこと。  年齢でいえば、今の10代後半〜20代に相当する感じでしょうか。 「Z」の由

放送界の先人たち~岡田太郎氏

放送人の会とは 一般社団法人「放送人の会」は、放送局、プロダクションなどの枠を超え、番組制作に携わる人、携わった人、放送メディア、放送文化に関心をもつ人が、個人として参加している団体です。  同会では「放送人の証言」として先達のインタビュー映像を収録しており、デジタルアーカイブプロジェクトとしての企画を進めています。既に30人の証言をYouTubeにパイロット版としてアップしています。  「調査情報デジタル」でも証言を紹介すべく、抄録を公開しています。これまでに演出家・

“偽家族”に魅了された「西園寺さん」〜2024年7月期ドラマ座談会〜

影山 貴彦(同志社女子大学教授) 田幸 和歌子(フリーライター) 倉田 陶子(毎日新聞デスク) 「虎に翼」の後半は消化不良だった⁉田幸 まず「虎に翼」(NHK)について。私は脚本の吉田恵里香さんと、実質、原作者に近いぐらいの形で取材や遺族への確認・交渉をやられたNHK解説委員の清永聡さんにお話を伺いましたが、何て大変なドラマだったのかと思います。  視聴者の意見は、前半の絶賛から、中盤以降賛否が分かれました。私もすごくわかります。第1章が完結する河原の場面で日本国憲法を読

一番気になる「1番」の使われ方〜テレビ放送で出会った印象深い「言葉」たち〜

内山 研二(TBSテレビ審査部) はじめに 職場は、テレビ局の「審査部」です。番組やCMなどの表現に問題がないかを確認し、どのような表現がより良いのかを探る職場です。その「審査部」で、放送表現や放送用語を担当しています。  「言葉はいきもの」といわれ、本来とは違う意味や使い方をしている言葉は多くあります。その本来とは違う意味や使い方を、どこまで許容できるかに悩まされます。そんな職場で出会った印象深い「言葉たち」をいくつかご紹介します。 漢字と数字で違いあり 「一番」につ

大ヒットNetflixドラマ「地面師たち」「極悪女王」のキーマンに聞く「“日本発”はグローバルに届く」

聞き手 境 治(メディアコンサルタント) 大ヒット連発の裏に…“時代が呼び寄せた”髙橋信一氏 「地面師たち」「極悪女王」、この2つのNetflixドラマが世の中を席巻している。前者は7月25日、後者は9月19日の配信開始だが、ネットでは今もなおそれぞれの記事が毎日のように出現している。エンタメ誌だけでなく、ビジネス誌などでも取り上げられ、これまでのNetflix作品とは明らかに違う広がりを示している。  日本のNetflixコンテンツの中でアニメ作品の豊かさに比べると、実

10代のSNS利用における危険とは~摂食障害、自画撮り被害、闇バイトも

高橋 暁子(ITジャーナリスト) はじめに 友人・知人と交流したり、情報を調べたりする際に使われるSNS。ところがSNSの利用で、10代の青少年に様々な危険が及んでいます。どのような危険があり、どのような対策が必要なのでしょうか。 インスタ・TikTokはメンタルヘルスに悪影響 10代は、他の世代よりSNSの利用時間が長い傾向にあります。SNSの利用で、10代のメンタルヘルスに悪影響があると言われています。Instagramを運営するメタ社の自社調査でもわかっていたことで

視聴者の声~終了した“夏ドラマ”に多くの惜しむ声~

 浜崎 由佳(TBSテレビ カスタマーサクセス室長)  夏の連続ドラマが9月で最終回を迎え、秋のドラマが始まりました。終了したドラマには、それぞれに初回から様々なご意見をたくさんいただきました。ありがとうございました。  金曜ドラマ『笑うマトリョーシカ』には、”原作を読んでいるのに毎週ハラハラした“”櫻井さん演じる清家一郎の真意を読み取りたくて、抜けられなくなりました“など、ミステリー要素に惹きつけられた方の声が寄せられていました。  日曜劇場『ブラックペアン シーズン

アメリカ大統領選挙で高まるインフルエンサーの力~SNS世代に対する絶大な影響力と実態~

守川雄一郎(TBSテレビ・ワシントン支局 記者) テレビ討論会の日 主役を奪った“インフルエンサー” 11月の本番に向けて激しい戦いが繰り広げられている、アメリカ大統領選挙。その大きな山場といわれる候補者テレビ討論会が9月10日にペンシルベニア州フィラデルフィアで開かれた。しかし、この日、一番、注目を集めた存在は候補者の民主党・ハリス副大統領でも共和党・トランプ前大統領でもなく、世界でも最も有名なインフルエンサーだったといわれている。  テレビ討論会の終了直後に、人気歌手

カスタマーハラスメントの現状と今後の課題~「カスハラ三重苦」からの脱却

島田 恭子(予防医学者・保健学博士) カスタマーハラスメントとは 読んでいるだけで気分の悪くなるようなコメントが目に飛び込んできます。筆者らが分析を手掛けた、カスタマーハラスメント実態調査(労働組合UAゼンセン、2024年)から引用したものです。  カスタマーハラスメント(以下、カスハラ)とは、人と接する仕事、いわゆる対人関係を伴う業種(小売りなどのサービス業、市役所や学校教育機関、医療介護福祉業など)において、顧客に相当する立場の者から、対応者である従業員に対して行われ

<シリーズ SDGsの実践者たち> 第36回 パリオリンピック™・パラリンピックが取り組んだ「持続可能性」とは(後編)

「調査情報デジタル」編集部 二酸化炭素排出量を削減する「デジタル化」 パリ2024大会では、持続可能性のある大会運営を目指して、これまでになかった新たな取り組みが行われた。会場の95%を既存や仮設の施設で対応し、ペットボトル飲料の販売や使い捨てプラスチックの持ち込みを禁止したことが、二酸化炭素の排出やごみの削減に大きく寄与したのは前編でお伝えした通りだ。  他にも画期的とも言える取り組みがあった。それは、オリンピックとパラリンピックに関するパンフレットからチケットにいたる

アクセスランキング(2024年11月5日現在)

アクセスランキングトップ10 過去1年で最も読まれた記事をランキング形式でご紹介します。ランキングの記事タイトルをクリックしていただければ該当記事にアクセスできます。最新トレンドや読者の興味関心の参考に、ぜひご覧ください。  いかがでしたでしょうか?この記事では、過去1年のアクセスランキングトップ10をご紹介しました。毎月更新されるランキングをチェックして、最新のトレンドや人気記事をお見逃しなく。 この記事に関するご意見等は下記にお寄せ下さい。 chousa@tbs-mr

<シリーズ SDGsの実践者たち> 第35回 パリオリンピック™・パラリンピックが取り組んだ「持続可能性」とは(前編)

「調査情報デジタル」編集部 二酸化炭素の排出量を半分以下に パリ2024オリンピック・パラリンピックは、2016年のリオデジャネイロ大会以来の有観客での開催となった。7月26日から17日間開催されたオリンピックは史上最高の約956万枚、8月28日から12日間開催されたパラリンピックは2012年のロンドン大会に次ぐ史上2位の約258万枚のチケットを販売。両大会とも会場は大きな盛り上がりを見せて、組織委員会は大会が「成功」したと総括した。  パリ2024大会は、競技面以外でも