調査情報デジタル

1958年創刊のTBSの情報誌「調査情報」を引き継いだデジタル版のWebマガジン(TBSメディア総研発行)。テレビ、メディア等に関する多彩な論考と情報を掲載。原則、毎週土曜日午前中に2本程度の記事を公開。最新記事やアーカイブされた過去記事もすべて無料でお読みいただけます。

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国力低下も外国人を引き寄せる求心力強める日本~WSJ紙の元東京支局長が在任10年を振り返る~

ピーター・ランダース(ウォール・ストリート・ジャーナル アジア総局ビジネス金融部長) 覆された日本のテレビ番組への思い込み 年をとると、自分の無知を知る。10年以上前、ウォール・ストリート・ジャーナルの東京支局長として日本に赴任したころの思い込みや妄信が次々と覆された。「日本の良さは何か」の考えも変わってきた。日本を離れ、シンガポールに転勤した今、その変遷を少し紹介したい。  思い込みの一つをいうと、「日本のテレビ番組は世界標準に比べて質が低い、どうでもいいものばかり」と

    • 日本は大丈夫なのか?気候変動をめぐる2050年の状況は?<シリーズ SDGsの実践者たち> 第40回

      「調査情報デジタル」編集部 世界と日本の平均気温は急上昇 年間の平均気温の上昇が続いている。気象庁によると、2024年に観測された世界の年平均気温偏差は速報値で+0.62℃。統計を開始した1891年以降、これまで最も高かった2023年の+0.54℃を上回り、最も高い値となった。  さらに、日本は世界平均を大きく上回っている。日本の年平均気温偏差は同じく速報値で+1.64℃。過去最高だった2023年の+1.29℃よりも高くなった。また、季節平均気温も各地で歴代最高を記録して

      • 2024年の放送界を振り返る~災害報道、大谷フィーバー、選挙報道におけるSNSの影響など

        音 好宏(上智大学教授) はじめに 2024年もあと数日を残すだけ。  元日の夕方に能登半島地震が発生したように、残された数日の間は何も起こらないとは言えないのだが、年の瀬も迫った現時点で、この1年の放送界を振り返っておきたい。 震災で幕を開けた1年~災害報道のいま 2024年1月1日16時10分、能登半島を震源とする地震が発生。地震の規模がマグニチュード7.6、輪島市と志賀町で最大震度7を記録するという巨大地震が能登半島を襲った。最も被害の大きかった奥能登は、石川県の

        • 東京・LDN・NY結ぶ同時セッションも夢じゃない!~NTT「IOWN」とTBS「ひるおび」の共同実験から見えた放送インフラの近未来~

          平井郁雄(TBSテレビ・メディアテクノロジー局設備戦略担当局長) TBSとNTTの共同展示で実証実験のデモンストレーション 2024年11月25日から29日にかけて、武蔵野研究開発センタで開催された「NTT R&D FORUM 2024:IOWN INTEGRAL」は、5日間で約2万人の来場者を集める大規模なイベントとなりました。  会場では、IOWNの実用化に向けた最新の技術展示が行われ、特にTBSとNTTによる共同展示ブースには、岸田前総理大臣など放送以外の関係者も多

        • 国力低下も外国人を引き寄せる求心力強める日本~WSJ紙の元東京支局長が在任10年を振り返る~

        • 日本は大丈夫なのか?気候変動をめぐる2050年の状況は?<シリーズ SDGsの実践者たち> 第40回

        • 2024年の放送界を振り返る~災害報道、大谷フィーバー、選挙報道におけるSNSの影響など

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        記事

          データからみえる今日の世相~キャッシュレス、してますか~

          江利川 滋(TBSマーケティング局)  早いもので、2024年ももうお終いの12月。昔の呼び名では「師走(しわす)」で、年末になるとお坊さんやら、神主さんやら、偉い人が走り回るほど忙しくなる月だからなどといわれつつ、諸説あり。  12月を師走と呼んだ江戸時代、年末の大晦日はお金の算段が大変になる日だったようです。それは当時、物を売ったり買ったりの商取引が「掛売(かけうり)」という方式だったから。  掛売について、『日本歴史大事典』(小学館)にこう説明されています。  ち

          データからみえる今日の世相~キャッシュレス、してますか~

          メジャーリーガー大谷翔平の取材現場で起きた変化の軌跡~番記者・柳原氏が特別寄稿~

          柳原直之(スポーツニッポン新聞社 MLB担当・大谷番記者) 日米の取材ルールの違いとエンゼルス球団の特例 スポーツニッポン新聞社(以下、スポニチ)の野球担当の記者として、2014年に日本ハム担当となってから、メジャー移籍後の今も大谷翔平を追い続けて2024年で11年目を終えた。  投打二刀流で2021年、2023年にMVPに輝き、2024年は史上最速で「40―40(40本塁打、40盗塁)」に到達したどころか、前人未到の「50―50」を達成。最終的には最大の目標に掲げていた

          メジャーリーガー大谷翔平の取材現場で起きた変化の軌跡~番記者・柳原氏が特別寄稿~

          選挙報道の現実と課題~有権者が既存メディアに不信を抱き、SNSへの依存を高める理由

          水島 宏明(ジャーナリスト・上智大学文学部新聞学科教授) 2024年は選挙が変わった年だった! 「2024年は日本の選挙のありようを大きく変える年になった——」  4月の衆院選補欠選挙、7月の都知事選、10月の衆議院議員選挙、さらに兵庫県議会での全会一致の不信任決議を受けての知事失職にともなって実施された11月の出直し知事選挙。そこで有権者が示したのは新聞やテレビなど「既存メディア」への強い不信。そしてSNSへの依存と信頼だった。政治にかかわる多くの関係者や識者や研究者や

          選挙報道の現実と課題~有権者が既存メディアに不信を抱き、SNSへの依存を高める理由

          2025年注目の日本アスリート~卓球、水泳、槍投げ、そして大谷翔平

          佐藤 俊(スポーツライター) 中国から警戒される卓球のニューカマー 2024年は、パリ五輪が開催され、またロサンゼルス・ドジャースのワールドシリーズ優勝に貢献した大谷翔平、山本由伸の活躍などで日本のスポーツ界は、大いに盛り上がった。2025年も五輪ロスを感じさせないくらい多くの世界大会が開催され、日本人選手の活躍が見られそうだ。  卓球では、今年は張本美和、早田ひなの活躍が目立ったが、来年は今年10月のWTTチャンピオンズモンペリエの女子シングルスで初出場初優勝を果たした

          2025年注目の日本アスリート~卓球、水泳、槍投げ、そして大谷翔平

          視聴者の声~クリスマスが近づくと寄せられる意見~

          浜崎 由佳(TBSテレビ カスタマーサクセス室長)  12月に入り、イルミネーションとツリーで街が彩られる季節になりました。この時期になると毎年気になるのが、クリスマスに関するご意見です。  小さなお子さんがいるご家庭では、サンタクロースにもらうプレゼントを何にしようか、わくわくしながら話したり、クリスマスの準備を楽しんだりしている頃かも知れません。そんなタイミングで、“プレゼントを用意する大人の事情”などといったことに触れた放送があると、必ずご指摘をいただきます。  

          視聴者の声~クリスマスが近づくと寄せられる意見~

          放送界の先人たち・武敬子氏〜「男女7人夏物語」にさんま起用のわけ〜

          放送人の会とは 一般社団法人「放送人の会」は、放送局、プロダクションなどの枠を超え、番組制作に携わる人、携わった人、放送メディア、放送文化に関心をもつ人が、個人として参加している団体です。  同会では「放送人の証言」として先達のインタビュー映像を収録しており、デジタルアーカイブプロジェクトとしての企画を進めています。既に30人の証言をYouTubeにパイロット版としてアップしています。  「調査情報デジタル」でも証言を紹介すべく、抄録を公開しています。これまでに演出家・

          放送界の先人たち・武敬子氏〜「男女7人夏物語」にさんま起用のわけ〜

          老舗酒造が手がける〝脱炭素〟日本酒とは<シリーズ SDGsの実践者たち> 第39回

          「調査情報デジタル」編集部 二宮尊徳と「推譲」の思想 箱根の麓、神奈川県大井町で寛政元(1789)年から酒蔵を営む井上酒造。11月末に酒蔵を訪れると、今年収穫された米を使って酒造りが行われていた。  井上酒造では、以前から地元の米を使った酒造りに取り組んできた。さらに、地元の米であることに加えて、「自然エネルギー100%」と「自然栽培米100%」で造った日本酒「推譲」を2021年から販売している。  「推譲」は、江戸時代の思想家である二宮尊徳が唱えた、「報徳思想」の中核

          老舗酒造が手がける〝脱炭素〟日本酒とは<シリーズ SDGsの実践者たち> 第39回

          アクセスランキング(2024年12月2日現在)

          アクセスランキングトップ10 過去1年で最も読まれた記事をランキング形式でご紹介します。ランキングの記事タイトルをクリックしていただければ該当記事にアクセスできます。最新トレンドや読者の興味関心の参考に、ぜひご覧ください。  いかがでしたでしょうか?この記事では、過去1年のアクセスランキングトップ10をご紹介しました。毎月更新されるランキングをチェックして、最新のトレンドや人気記事をお見逃しなく。 この記事に関するご意見等は下記にお寄せ下さい。 chousa@tbs-mr

          アクセスランキング(2024年12月2日現在)

          すべての外国人の子どもに自国語の本を~多様性をめぐる大久保図書館の取り組み

          米田 雅朗(新宿区立大久保図書館館長) はじめに 外国人が多い街といわれる大久保。常日頃から、外国の方々と接する機会は多い。普通に外国人の方が図書館を訪れ、普通に本を借りていかれる。時には、大久保図書館でしか見られない光景に遭遇する。 本は生きる力 今でも忘れられない光景がある。2020年になって、コロナ禍が日本を襲った。当時は正体が全くわからず、疑心暗鬼にかられる日々。連日、感染者が増えていく報道に、果たしてこの先どうなっていくのだろうかという不安に苛まれたものだ。

          すべての外国人の子どもに自国語の本を~多様性をめぐる大久保図書館の取り組み

          佐賀のものづくり産業が〝二酸化炭素ゼロ〟でブランド化<シリーズ SDGsの実践者たち> 第38回

          「調査情報デジタル」編集部 伝統産業で〝二酸化炭素ゼロ〟の商品を実現 有明海の海苔、有田焼などの陶磁器、手すき和紙など、多くの伝統産業がある佐賀県。それぞれの伝統産業を代表する企業が「佐賀の文化と伝統を、世界に向けて発信したい」と、2017年にローカルブランド「SAGA COLLECTIVE」を立ち上げた。2021年からは異業種の11社で協同組合を設立し、本格的なブランド化を始めている。  「SAGA COLLECTIVE」の最大の特徴は、すべての商品が〝二酸化炭素ゼロ”

          佐賀のものづくり産業が〝二酸化炭素ゼロ〟でブランド化<シリーズ SDGsの実践者たち> 第38回

          データからみえる今日の世相~働くと本が読めない我が暮らし~

          江利川 滋(TBSマーケティング局)  2024年もあと1ヶ月強というところですが、肌寒く感じる日も続くようになって、ようやく秋らしくなってきた印象です。  秋といえば、スポーツ、食欲、行楽など、いろいろな活動・行動に親しむことがいわれますが、その1つが「読書の秋」。  最近では電子書籍のオンライン購入が手軽なので、何かで見かけて「面白そう」と思ったら直ぐサイトの購入ボタンをポチッと押すこともしばしば。  しかし、最近は仕事が忙しくて、本はおろか何かする暇もなかなか取れず

          データからみえる今日の世相~働くと本が読めない我が暮らし~

          視聴者の声~番組観覧席にもジェンダーフリー~

          浜崎 由佳(TBSテレビ カスタマーサクセス室長)  とある人気バラエティー番組が放送された時のことです。観覧席が背景として映り込むタイプの番組です。いつも様々なご意見をいただきますが、その中で、このような好意的なご意見がありました。  ジェンダーに関するご意見が多く寄せられ、価値観の変化が感じられるようになったのはもう数年前からです。  観覧席に女性だけがずらっと座っている番組に対しては、「なぜ女性ばかりなのですか?」というご意見をいただくことがあります。この番組でも

          視聴者の声~番組観覧席にもジェンダーフリー~