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視聴者の声~BGMにも様々なご意見~

【テレビ局には番組を観た視聴者から様々な声が寄せられる。TBSテレビの「視聴者センター」は、こうした声を集約し番組制作の現場にフィードバックさせるのが仕事だ。担当者が寄せられた“声”の一端を紹介する】

浜崎 由佳(TBSテレビ カスタマーサクセス室長)

 2月も半ばを過ぎると、もうすぐ桃の節句。ひなあられやひしもちが並び、季節を感じます。この時期になると、社内に注意喚起することがあります。

 昨年の3月、とある番組でのコメントに対して、このようなご指摘をいただきました。

「『内裏びな』は、天皇皇后両陛下を模したもので、男女のひな人形一対をいいます。『おひなさま』は女びなのことではなく、雛人形全体を指す言葉です」(50代男性)

 童謡『うれしいひなまつり』は、多くの方が子供の頃に歌ったことがあるかと思います。その中の「お内裏さまとおひなさま」という歌詞から、男びなをお内裏さま、女びなをおひなさまだと勘違いしがちですが、正しくはご指摘の通りですね。TBSでは共有のガイドラインにも記して周知を呼びかけています。

 さて、視聴者の皆様からよくいただくのが、音楽にまつわるご意見、ご指摘、ご要望です。

「音楽が高めでVTRの内容が聞こえません」、「スタジオでトークしているときのBGMはやめてほしい」といったご指摘は、様々な番組に対していただきます。年配の方からのご指摘が多めですが、“具体的にどの部分で”というご指摘があれば、それも含めて番組にも都度届けています。

 また、とあるスポーツ番組にいただいたご指摘には、はっとさせられました。

「アナウンサーのインタビューシーンに切り替わったところでBGMも変わりましたが、曲名や曲の意味が非常に不快でした。内容を考えて選曲した方が良いと思います」(50代男性)

 該当の曲、曲調はノリが良い英語の曲で、わりと聞き覚えもあるので使われがちなのかもしれませんが、英語の歌詞を翻訳すると、とても放送できないような内容でした。番組としても、歌詞まで考えず使用していたとのこと。外国語の曲でも、歌詞の意味がわかる方も増えています。このご指摘を受け、「注意しましょう」と社内で共有しました。

 音楽といえば、ドラマには「主題歌も大好きです」という応援メッセージがよく寄せられます。一方で、丁寧に観てくださっているからこそでしょうか、曲が流れるタイミングについて「主人公の次の動きから入れてほしかった」など、非常に細かいご要望もいただくことがあります。

 音楽のご意見、先日は嬉しいご要望が『Nスタ』に。

「ニュースランキングや天気予報で流れているBGM、オープニングの音源のサウンドトラック集的なものを配信してほしいです。すごく気に入っていて、いつか変わってしまったら悲しいです」(10代男性)

 BGMひとつとっても、選曲やタイミング、音量など、視聴者の皆様がどう感じるか、現場は想像力を働かせて番組作りに取り組んでいます。いただいたご意見、ご指摘は、私たちにとって貴重な指針です。

<執筆者略歴>
浜崎 由佳(はまざき・ゆか)
1995年TBS 入社。
ラジオ局、報道局、事業局などを経て、編成考査局。現在カスタマーサクセス室長

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