視聴者の声~番組観覧席にもジェンダーフリー~
浜崎 由佳(TBSテレビ カスタマーサクセス室長)
とある人気バラエティー番組が放送された時のことです。観覧席が背景として映り込むタイプの番組です。いつも様々なご意見をいただきますが、その中で、このような好意的なご意見がありました。
ジェンダーに関するご意見が多く寄せられ、価値観の変化が感じられるようになったのはもう数年前からです。
観覧席に女性だけがずらっと座っている番組に対しては、「なぜ女性ばかりなのですか?」というご意見をいただくことがあります。この番組でも、過去そうしたご指摘をいただいていましたが、今回、男性も観覧席に座っていることに、好意のご意見が寄せられました。
ただその一方で、“審査員が男性ばかりなのは、なんとかならないのでしょうか?”といったご意見もいただきました。
情報番組でもこんなご指摘がありました。
もちろん、番組も「キーパーソン」とお伝えしているのですが、あるコーナーの一部サイドスーパーの表記が「キーマン」だったことに、敏感に反応が届けられました。
ほかにも、“「おじさん」という言葉をネガティブな感じで使っているように見えるが、これがもし「おばさん」だったら炎上するのでは。「おじさん」ならいいのでしょうか?”というようなご指摘もいただくことがあります。性別、年代ともに幅広くこうしたご意見が届きます。
私たちの部署では、視聴者からの声は変わりゆく価値観の最前線、と考えています。いただいたご意見は、社内全体で共有し、気づきや学びにつなげるようにしています。
さて、先月いただいた、言葉についてのご意見で学びになったと感じたことを一つ。
情報番組で、観光地についての特集をご覧になってのご意見です。
観光地などの“食べ歩き”。美味しそうなものが次々紹介される特集がテレビでもよく組まれる一方、店先や路上で食べる人が多くて近隣の方に迷惑をかけることなども伝えられたりしています。この、“購入したものを歩きながら食べる”=買い食いの意味で”食べ歩き”と使うことが増えていますが、それは本来の意味ではありませんよ、というご指摘でした。
そこで、辞書で調べてみると…
辞書にもあるように、ある程度定着しつつある使い方なので間違いにはなりませんが、私もすっかり「食べ歩き」は“歩きながら食べること”だと思っていました。ご指摘ありがとうございます。学びになりました!
この記事に関するご意見等は下記にお寄せ下さい。
chousa@tbs-mri.co.jp