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2021年度上半期 ドラマ座談会前半(4月クール)~新聞社の放送担当記者3名による座談会

【コロナにめげず、テレビドラマの制作者たちは多くの名作、話題作を作り続けてきた。それらの作品を、テレビドラマの「見巧者」である放送担当記者3名が語る】 <この座談会は2021年9月14日に行われたものです>

印象に残った「大豆田とわ子と三人の元夫」

編集部 4月ドラマと7月ドラマ、大きく二つに分けてお話を伺いたいと思います。まずは4月から6月にかけて放送されたドラマについて、この作品がよかったとか、印象に残ったとか、いかがでしょうか。

 「大豆田とわ子と三人の元夫」(関西テレビ)が僕はとても好きでしたね。以前、松たか子さんが出ていて、坂元裕二さんが脚本を書いた「カルテット」(TBS)というドラマが好きで見ていたんですけど、その二人が再びタッグを組むというので楽しみにしていました。松たか子さんと三人の夫という「四人」の物語なので、新たな「カルテット」のような感じで、すごく楽しめました。
 「松たか子作品にハズレなし」と言われていますけれども、まさにそうだという気がします。会話のテンポがすごく大事なんですよね。坂元さんの脚本もいいですし、それを生かす会話のテンポ、四人の関係性がとてもよくて、松たか子さん自身のキャラクターづくりもすごく魅力的でいいなと思いました。

 お笑いの角田晃広さん(東京03)の「器の小ささ」みたいな部分が、今までは芸風で演じていた感じがあったんですけど、「三人の夫」の場合はそれが新たな魅力として出ていて、すごくよかったです。
 松たか子さんは、やはり面白いというか、うまいなと思いました。コメディアンのお笑いを受けて、それを笑いにするのは、やはりすごい女優さんですね。何で視聴率が伸びなかったのかな。一話で完結しない、そういう理由もあるのかな。ちょっとそれが不思議だなとは思いました。

 僕も「大豆田」はかなり好きというか、この座談会のお話を聞いたときに、「大豆田」があるな、と思った作品の一つでした。
 松たか子さんの娘役で豊嶋花ちゃんという子が出ていました。個人的には、昔「キッドナップ・ツアー」(NHK)の子役として出たときの印象が強かったんですけれど、ちょっと大人の女性というか、若い子に育って、当時と同じくらいの存在感を出しながら、娘役としてお芝居をされていたのが、すごく印象に残りました。

 俳優でいうと岡田将生さんが、キザな、イヤな男みたいなところもある役を演じていて、最近、イヤな男が結構うまくなってきたなという感じがしています。今「ドライブ・マイ・カー」という映画が公開されていて、そこでもイヤな男を演じている。イケメン俳優からちょっと脱皮してきたというような、岡田将生の新しい魅力が出てきている気がしました。
 もう一つ、伊藤沙莉さんがナレーションをやっているんですけど、あえてあの声の人をナレーションに起用したというのも成功の要因として一つあるのかな、面白いなと思いました。伊藤沙莉さんはアニメ映画の「ペット2」でも声優をやっていますけれど、それに続いて声の仕事で、低音の特徴的な声が生かされていると思いました。

編集部 一方「大豆田とわ子」については、よくわからない、筋がないという声もありましたが。

 ストーリーを追うというだけじゃなく、雰囲気を楽しむというのもドラマの楽しみ方としてあると思いますし、あの空気感は、新たな「カルテット」と言いましたけど、四人の関係性を楽しむという感じはしましたね。

 おっしゃるとおりで、坂元裕二さんは、「カルテット」もそうですけれど、会話劇が魅力な脚本家だと思うのです。出演者の雰囲気で、かけ合いとかそういったものも一つ見どころなので、個人的には、わからないとかそういったことはないという感じでした。

編集部 明確なストーリーがないとイヤな人もいるのでしょうか。

 僕はそんな感じ。(笑)わかりやすいのがウケる。最近でも、「正義」とか「政治」がやっぱりウケる。コロナでちょっと疲れて、分析するという余裕がなくなっているのかもしれないですね。視聴率も、それでということがあるのかもしれない。

【引き続き、「コントが始まる」「リコカツ」に続く】

「コントが始まる」と「リコカツ」

 「コントが始まる」(日本テレビ)も印象に残りました。大人の青春ドラマという呼び声がありましたけれども、なんかもうキャスティングが全てだったなという気がします。
 菅田将暉がいて、神木隆之介、仲野太賀、有村架純、この四人がそろった時点で成功だなという。視聴率的には成功じゃないのかもしれないけど、作品としてはでき上がっているような感じがしました。
 菅田将暉と有村架純は1月に「花束みたいな恋をした」という映画を二人でやっていて、それは40億円ぐらいの興収で成功していて、その勢いで4月クールに入ったというのもあるんじゃないかな。それを見たファンが、じゃ、ちょっとドラマでも見ていこうというふうに流れたのも結構あるかなという気がします。
 三人のお笑い芸人、コメディアンの話ですけど、夢に破れて挫折して、人生をやり直すみたいなところもあって、その辺、共感した人は結構多いのかな。まだまだ自分たちも頑張っていこうと勇気づけられる、そういうところがあったと思います。

 冒頭、コントから始まって、本編でその伏線を回収していくのが面白いと思いましたね。あと、28歳という年齢が、自分を振り返っても、ちょっと微妙な、敗れた感情がある。年齢がみんなそういう感じでよかった。
 また、有村さんが彼らのファンであるところがうまく表現されていた。僕もそういう取材をしているので、そこもよかったですね。

10③ ドラマ座談会画像②離婚届

 あとは「リコカツ」(TBS)ですね。永山瑛太さんの新たな一面というか、ちょっとオーバーな日本男子みたいなキャラクターが表現されていて、面白かったです。

編集部 自衛官の役ですよね。

 はい。

 佐野史郎さんが途中で病気のために降板して、平田満さんが代役になりましたけど、平田満さんのベテランの味というか、佐野さんも「先輩、すいません」みたいなコメントを出していて、それが何かいいなと思いました。全然違う人になっているんだけど、ドラマとしてはちゃんと違和感なく進んでいくというのは感じましたね。

 北川景子さんが、ファッション誌の編集部で働いている役でしたけれど、現実にはDAIGOさんという夫がいながら、「いい女感」の演出がすごい。それなのに、離婚に向けた活動、リコカツを始めるというところが、個人的には、本当の夫婦生活はどうなっているんだろうとかが結構気になったりしました。もちろん、役と実際は全然違うのですけれども、女優さんの裏側も想像させるようなお芝居で、なかなか印象に残っています。

 DAIGOさんがツイッターでつぶやいていましたもんね。ああいうのもありなんだなと。普通なら、ネットで世界観が壊れるとかいう批判も起きかねないですけど、みんな好評というのは、北川景子さんとDAIGOさんの夫婦仲のよさが作品を汚していないというか、こんなやり方があるんだという新たな感じでした。

 でも、役柄のうえでは仕事とプライベートで悩むみたいなところがありましたよね。仕事をもっと頑張りたいんだけど、家のことができなくて、夫婦の会話もなくなってみたいな。その辺、結構共感を呼んだのかなという感じがしました。

 これは僕個人の感想じゃなくて、僕の会社の後輩の話なんですけれども、永山瑛太さんの自衛隊のシーンがいろいろありました。軍事オタクのその後輩に言わせると、あれは自衛隊とかの協力を得てつくっているみたいで、そのシーンがすごくリアルだったと言っていました。戦闘機のリアルさとか。

10③ ドラマ座談会画像③赤門

「ドラゴン桜」での驚き

 もう一本、「ドラゴン桜」(TBS)は、自分にも大学受験の経験がそれなりにあったので、わがことのように第1シーズンを見ていました。今回、第2シーズンがいよいよ始まるということで、本当に楽しみにしていたのですが、一番びっくりしたのは、受験勉強は今こんな感じでやっているんだというところ。原作もそうだと思いますが、しっかり取材されて、受験勉強って今はこんな感じでするんだという驚きが大きかったですね。
 さらにいろいろな点で、今回の「ドラゴン桜」はシーズン1とは全然違いました。シーズン1のときは、「バカが東大に行く」みたいな、そこが発端でしたが、今回はそれなりに、勉強しない人もいれば、ゴリゴリで頭いい子もいる。進学校と言ったらあれですけれども、頭いい子もいれば、頭悪い子もいる、そういう学校のリアリティーの中での東大受験なので、学園生活のリアルさ、落ちる、受かるといった感じも結構生々しかったです。
 やっぱり合格発表のシーンというのは、ドラマであっても、見ているだけで緊張しちゃいますね。
 あと、阿部寛さんの「変わらなさ」。ずっと昔から阿部寛さんは老けない。みんな周りの人は大人になっているのに。

 この作品から将来どれくらいスターが出てくるのかというのも今後楽しみですね。前回、長澤まさみさんや新垣結衣さんが出ていましたし。

「泣くな研修医」と「恋はDeepに」「桜の塔」

編集部 4月クールでほかにありますか。

 それほど有名にはならなかったので恐縮ですけれど、「泣くな研修医」(テレビ朝日/MMJ)が印象に残りました。「医療もの」って、結構いっぱいあるのですけれど、最近はその中でもいろいろ工夫する制作者が多く出てきています。この作品は、研修医がフィーチャーされているドラマで、それこそ「ドクターX」(テレビ朝日)みたいなゴリゴリの医療ものと違って、医者の卵、医者になる人たちのリアルな生々しさというか、新しい意味でのお仕事ドラマのような印象があって、もともとあまりガッツリ見るつもりはなかったんですけれど、ちょっと面白いなと思いました。研修医ってこんな感じなのかという発見みたいなものがあって、印象に残っていますね。
 世の中的に大ヒットしたかというと、そういうわけではないんですけれど、土曜の夜だったので、会社でテレビがついているときに、ふっと見たりして、そのまま見入っちゃったということがあって、印象に残っています。

編集部 「恋はDeepに」(日本テレビ)はどうでしたか。

 僕にとっては、ヤクザとか刑事役とかをやるイメージの綾野剛さんが、こういうラブコメもやるんだという、ちょっとミスマッチを楽しむみたいな感じで見ました。

10③ ドラマ座談会画像④桜田門駅と警視庁

 それから僕は「桜の塔」(テレビ朝日)も結構好きでした。テレビ朝日は、刑事ドラマをたくさん作っていて、ややマンネリという見方もあるんですけど、僕は「小さな巨人」(TBS)とか「隠蔽捜査」(テレビ朝日/ザ・ワークス<2007、08年>TBS/ドリマックス<2014年>)とか「クロコーチ」(TBS)といった、警察内部の事情を暴くようなジャンルが面白いなと思っています。銀座のクラブで密談するみたいな設定が結構あって、今の時代、絶対できないよなと思ったりしていました。

 「白い巨塔」とちょっと似ていますよね。

 そう、「白い巨塔」っぽいですよね。

 それの警察版みたいな、「半沢直樹」(TBS)っぽくもありみたいな。物語的にはなかなか大胆な運びだった気がするんです。犯罪すれすれというか、犯罪を犯しながら、犯罪を暴く。論理は飛躍しているけど、勢いを楽しむみたいな感じでしたね。

 刑事ドラマを多く作っているテレビ朝日にしては、ちょっと違う、奇をてらったところがいいなという気はしました。

 脚本の武藤将吾さんって、「3年A組‐今から皆さんは、人質です‐」(日本テレビ)の人でしたっけ?

 そうですね。「ニッポンノワール」(日本テレビ)とかの武藤さん。

 「桜の塔」に出ていた広末涼子さんは「ニッポンノワール」にも出ていましたね。

「ネメシス」と「イチケイのカラス」

編集部 「ネメシス」(日本テレビ)はどうでしたか。

 総監督は、「AI崩壊」という映画の監督、入江悠さんですね。広瀬すずちゃんと櫻井翔君の2人は、「ラプラスの魔女」という映画でもコンビを組んでいて、またこの2人かという感じがちょっとしたんですけど。

 最初は「コナン」みたいでしたよね。それなのに後半からいきなりサスペンスになってきた。後半の部分をもっと前半に持っていったらどうだったろうかと思います。伏線などはあるんでしょうけど、後半から急に、何か違う話だなと感じました。
 あと、個人的には橋本環奈ちゃんが、こういう怖いのも似合うんだなとか思ったりしました。

 この作品は、映画のプロデューサーをやっている北島直明さんという人が初めてテレビドラマの企画・プロデューサーをつとめたものです。その縁で、入江監督を起用したというのもある。だから、美術とかセットとか、映画並みの予算も使っている。その辺も、かなりリアルにつくったなという気がします。

10③ ドラマ座談会画像⑤裁判所

編集部 ほかに、「イチケイのカラス」(フジテレビ)はいかがでしたか。

 「HERO」(フジテレビ)の裁判官版みたいでしたね。「通販好き」が、そのまま「ふるさと納税好き」になっていたり、完全オマージュみたいな感じでした。

 そうですね。

 黒木華さんは、すごく主役を立てるというか、いることで全然違う。うまいというか、引き立てる。
 この作品での、涙のシーン、17歳の少年犯罪のくだりで、泣いて訴えるシーンは、さすが日本アカデミー賞で最優秀助演女優賞を3回取っている人だという感じがしましたね。

 今回、竹野内豊さんが、たしか11年ぶりの月9の主演だったんです。久々に月9に帰ってくるという触れ込みで出ていた。竹野内さんは、以前、トレンディーの時代には恋愛とかをやっているイメージでしたけれども、こうやって月9ドラマに、お仕事もので帰ってくるんだ、そういう驚きは当初ありました。

 黒木華さんが演じた役は、原作だと男性だったのですね。女性なのに違和感を感じさせない。ネットでも、これはこれですごいと評判で、たしかにすごいと思いました。

 まあ、でも、全体的には、こんなに動きまくる判事って、多分いないよな、そういう印象もありましたね。

 まさに「HERO」だと思います。狙っているんでしょうけど、主人公の学歴まで一緒にしているなと思って見ていました。

印象深かった出演者

編集部 今、竹野内さんと黒木さんのお話が出ましたけれど、出演者で、このキャストが印象に残ったみたいなことはありますか。

 「レンアイ漫画家」(フジテレビ/共同テレビ)の鈴木亮平さんが、最初は全然、役柄に合ってないんじゃないかと思っていたんですけど、逆に鈴木亮平の幅の広さというか、こんな役もやるんだというミスマッチが面白いと思いました。7月ドラマの「TOKYO MER」(TBS)の医者の役も全然違うし、今「孤狼の血 LEVEL2」という映画でヤクザの親分の役をやっているんですけど、それも全然違う。鈴木亮平はすごいなと、この数カ月で改めて思いました。

 痩せたり太ったりするから、その時点で、同じ人じゃないみたいに思ったりもして、そういう意味ではストイックに役をつくっているんだなと思いましたね。その役柄に合わせて顔の大きさとかまで変える。

 あと、名前をあげるとすれば、テレビ東京の「ソロ活女子のススメ」の江口のりこさん。これは「孤独のグルメ」(テレビ東京)の女性版ということだと思うんですけど、基本、江口のりこさんだけで成り立っている。テレビ東京らしいアイデア勝負で面白いなと思いました。
 さらにこれもテレビ東京の「珈琲いかがでしょう」は、映画「バーバー吉野」や「かもめ食堂」の荻上直子さんの脚本、演出でしたけど、中村倫也君の、深夜に緩くやるドラマもすごくいいなと。力を入れずに楽しめるドラマはテレビ東京らしさでもありますけど、これもよかったですね。

 女優さんでいうと、それこそ「レンアイ漫画家」の吉岡里帆さん。鈴木亮平さんの相手役でした。ネットでは「あざとい」という意見も多かったようですが、確かに、あざとかった。やっぱり吉岡里帆はブレないなという印象はありました。
 あとは「着飾る恋には理由があって」(TBS)の川口春奈さん。本編とは直接関係なくて恐縮ですけれど、川口さんはドラマの番宣で、バラエティとかいろいろなテレビ番組に出ていましたよね。
 昔の川口春奈さんって、現場とか行っても、しゃべりがあんまり面白くない感じだったのですけれど、大河とかそういうのを経て、いつの間にか結構面白いことをしゃべる女優さんになったなというのが、番宣のバラエティを見て印象に残っています。

 インフルエンサーの役ですもんね。

 それこそ大河ドラマの沢尻さんの代役から国民的な知名度を得てきた。昔は視聴率的には苦戦することもあった女優さんでしたが。それでも大河ドラマの出演を経て、国民的女優になったという感がある。

 出演したドラマの視聴率が芳しくなかったとき、彼女が映画のイベントで「数字が怖い」と言って、そのコメントが話題になったこともありました。

 ネット閲覧禁止令が出たという記事も一部で出ましたね。でも、そんな彼女が、ある意味、インフルエンサーの役で、LINEとか、あえて現代のネット的なものを演じると知ったときは、すごいなと思いました。ネットでは、「冷蔵庫キス」や「バックハグ」みたいなキーワードをバズらせた。LINEの画像を使ったり、SNSの画像を使って展開したり、今どきの感じでしたね。

朝ドラと大河

編集部 ここで、民放ドラマとは毛色が異なりますが、NHKの朝ドラと大河についてもお伺いしたいと思います。

 朝ドラの「おかえりモネ」は4月に始まったわけですが、個人的には今までの朝ドラと全然違うなと思っています。というのも、主人公が全然明るくなくて、画面全体も何となく暗い感じで、いわゆる昔の朝ドラの「明るく元気に、やる気があって」みたいな感じでは全くないところの面白さがあります。
 これまでの朝ドラには、ちょっと昭和というか、昔を舞台にしてという、半分女性版大河ドラマみたいなところがあったのですが、そういうものが一切なく、今回は全部現代劇でやっている。主人公が闇を抱える少女というような、今までにないことをやっているのが大変印象に残りました。近年には珍しい朝ドラという印象です。

 確かに、清原果耶ちゃんの、あまり感情を出さない感じが新しいなという気はしました。

 大河ドラマの「青天を衝け」は、今まで取材も結構してきたんですけれど、まず第一話に出てくる大型セットが物すごくて、聞いたら、東京ドーム何個分みたいなところに現地の人の手をかりて、畑を耕したり、木を植えたりして、一年くらいかけてつくっているんですよね。この大規模なオープンセットでの撮影から始まったんですけれども、こんなことができるのはNHKならではだなと。
 NHKでなければ、こんな制作費はかけられないなと思ったんですけれども、実は最近NHKもお金の問題は厳しくなっているみたいです。合戦のシーンとかはCGを多用して、なるべく密にならないようにとか、そういうのも考えながらつくっている。
 でも、画面上はそれなりにしっかりした、見応えあるものがあって、NHKさんって、やっぱ民放とはまた違ったつくり方を持っていらっしゃるなという印象を大河から受けました。

コロナ禍とドラマ

 個々の作品を離れて、コロナに関して言うと、今みんながマスクをしているのが日常だから、マスクをしていないドラマを見ると、ちょっと別世界を見ているような感じがしちゃいますね。

編集部 そこはお伺いしたかったんです。ドラマによって、マスクをする、しないがありますけれども、どうお感じになっていますか。

 例えば、漫画原作ものだったら、その原作の世界観があるので、その中に無理やりコロナを持ち込む必要は全くないと思いますけど、医療ものなどだったら、時節を考えてのドラマという部分もあるので、そういうのは作品によってケース・バイ・ケースかなと思います。

 個人的には、去年は、コロナでマスクをしたりとかが多かったので、意識はしましたけれど、もうおなかいっぱいなので、別にそこまでコロナという感じでなくていいかなと思います。見ていてスカッとしたい、コロナはもういいよみたいな。

 確かに、現実逃避したいというか、ドラマで現実を見せられたくないというのはあるよね。

編集部 では続いて7月クールのドラマについてお伺いしていきます。

~「7月クールのドラマ」へ続く (11月8日公開予定)

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