菊 薫子(TBSテレビ カスタマーサクセス部)
令和6年元日の夕方、北陸地方を中心に大きな地震が発生しました。カスタマーサクセス部視聴者センターは年中無休でお客様対応をしており、元日も通常のオペレートをしている中、地震特番に切り替わりました。
各局の地震特番をモニターしながら、体制を整えます。
ほどなく令和6年能登半島地震特番をご覧になっている視聴者からの入電が増え始めました。
地震特番を放送開始した直後、報じ方に関するご意見の中にはこのような声もありました。
東日本大震災の時、初手の報じ方について危機感の伝え方が足りなかったのではという反省がありました。その反省から出た表現です。視聴者センターはもちろんそれは承知の上、こういう声も届いているということを知らせる意味で担当部署にリアルタイムで共有していきました。
この日TBSでは『バナナサンド元日SP』『ドリーム東西ネタ合戦』などの正月特番を組んでいました。しかし大津波警報が発出されていたことから、これらの番組を飛ばし地震特番を継続することになりました。
視聴者センターには正月特番を楽しみにしていた視聴者からのご意見が届き始めます。多くのお客様は地震被害の甚大さを理解しており、なので放送しないことへのご批判より、後日放送して欲しい、変更後の放送日時を知らせて欲しいという要望が目立ったように感じます。
これらの声は現場にも届いており、放送中止のお知らせや変更された放送日時の情報はHPやXで告知されました。
一方でTBSが地震特番を続けたことに対するお褒めの言葉もありました。
テレビが情報メディアとして重要な役目を担っていると改めて感じるご意見も多数届きました。テレビの力に期待する声の数々でした。
また、Xの投稿に関連したご意見も。救助を求めている避難所や孤立した町の方々のXの投稿を引用し、助けてあげて欲しいという要望、孤立情報がヒットするXのハッシュタグ(#)から情報を追跡して報じてほしいという声など。これら情報提供は全て現場に繋いでいきました。
取材に行くのなら物資を持っていくべき、被災地に番組ごとのキャスターやスタッフを送り込むのは迷惑ではないか、わざわざ東京から行かなくても地元系列局の記者のリポートで十分なのではないか。あるいはキャスターの現地での服装、アクセサリー、ヘルメットの被り方に言及する声まで。
報道の現場は被災地の方々の状況、心の状態を最優先に考え、細やかに配慮しながら取材し報じていることをオペレーターはみな知っています。しかし、どんな厳しいご意見でもお客様の方から電話を切るまで、その声に耳を傾けることが視聴者センターの役割だと認識しています。
そんな中このようなご意見もあり、ありがたく感じたものです。
今も多くの方がつらい避難生活を強いられています。視聴者センターでは震災に遭われた方の声を直接聞くこともあります。心からお見舞いを申し上げるのと同時に、視聴者センターとしてどんな時もお客様に寄り添い、社内にその声を届ける役目を果たしたいと再認識しています。
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chousa@tbs-mri.co.jp