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視聴者の声~終戦記念日、世界陸上

菊 薫子(TBSテレビ カスタマーサクセス部)

 毎年8月に入ると、終戦記念日に関連したご意見が目立つようになります。

 「台風のニュースが多くて、終戦記念日に関して取り上げられていません。終戦記念日の天皇陛下のお言葉を伝えているところが少ないです。終戦記念日を多く取り上げて、戦争をもう二度と起こさないようにつなげていってください(60代・女性)」

 「終戦記念日くらいは、地上波で戦争に関連した番組を放送してほしいです。今は新聞を取っている家庭も少ないので、子どもたちが戦争について知る機会が減っています(40代・女性)」

 「今日は終戦記念日ですがどうして取り上げないのですか?取り上げないとみんな忘れてしまうのでは?バラエティ番組では出演者だけがどんちゃん騒ぎして視聴者は置いてけぼり(40代・男性)」

 「女性アナウンサーの衣装の色。今日は終戦記念日です。明るい服装は不謹慎では(60代・女性)」

 どのご意見も、テレビというメディアが持つ責任とは何かを示唆しているように感じます。

 TBSでは毎年8月に終戦特番を放送しています。今年も「つなぐ、つながるSP 戦争と子どもたち 2023⇒1945」というタイトルで、戦争に巻き込まれた子どもたちを取材しました。いまだ戦時下にあるウクライナの子どもたちと1945年終戦時の子どもたちをパラレルで描写しました。

 20代、30代という若い世代から感想が届きました。

 「すばらしい番組でした。何気なくつけたこの番組に感銘を受けました。私は原爆の話など時間を見つけては熱心に話してくださる小学校教師にあたったことで、よく戦争のことを考える子どもだったと思います。しかし戦争に関する教師や親の温度差で、このような話に全く触れられない子どもも多いのでは。定期的にこのような番組を制作していただきたい。そのために必要な支援があったらしていきたいと思わされました。(30代・女性)」

 「実際に戦争が起こったら“子どものケアが大切”で話は終わらない。まず戦争が起こらないように行動するのが一番だ。なぜ戦争は起こしてはいけないのか伝えてほしい。戦争がなければ親を失うことなく、楽しく生活していたはずなのに(20代・女性)」

 映像の持つ伝える力の強さ。若い世代に問題意識を継承していく、改めてテレビの役割を感じたご意見でした。

 TBSにとって夏の風物詩のひとつになっている「世界陸上」、今回はハンガリー・ブダペストが舞台。『世界陸上ブダペスト』8月19日(土)から27日(日)まで、連日ライブ中継でお伝えしました。

 「いよいよ大好きな世界陸上が始まりますね。しかも初日から男子100m予選や女子1500m予選があって嬉しい。楽しみだなぁ~。深夜の放送もあるから今夜は眠れないよ~(70歳以上・男性)」

 これは電話で寄せられたご意見です。視聴者センターにはメールと電話でご意見が届きますが、最近はメールでのご意見が増えてきています。メールの方が気軽に送れるのと最近は電話が苦手な人が特に若い世代に増えているとか。そんな中、電話で生の声を届けてくださる方は男性を中心とした中高年世代が多いです。

 電話を受けたオペレーターがお客様のお話をテキストにしてデータ化するわけですが、テキストデータからでも電話口のお客様の興奮した声色が伝わってきそうです。

 「あまりにもすごすぎて眠る時間がありません。すごく面白いです。やっぱり陸上は最高!(60代・男性)」

 「『世界陸上』はすごいな!本当に陸上はキングオブスポーツだよ。男子400mの佐藤拳太郎選手は最高だったよ!(70代・男性)」

 「女子やり投 決勝、北口榛花選手は世界一すばらしかった!(60代・男性)

 長きに亘ってキャスターを務めた織田裕二さん、中井美穂さんに代わり、今大会から石井大裕アナウンサー、江藤愛アナウンサーが総合司会に。「“世陸”と言えば織田さんと中井さん」というイメージが強いお二人、懐かしがる声も少なくはありません。そんな新しい総合司会の両アナウンサーにもお褒めの言葉が届き安堵しています。

 「競技経験者のキャスターをメインに中継しているから、今年の『世界陸上』は本当に面白いです。映像もすばらしく実際に競技場で試合を見ているようです。総合司会を一新されたことは大英断だったと思います(70歳以上・女性)」

 「石井大裕アナウンサーの海外選手へのインタビューは毎回、日本語訳がわかりやすく堅苦しくもなくすばらしいです。石井アナウンサーの更なるご活躍を願っています!(50代・女性)」

 「TBSアナウンサーのお二人、星野源さんのテーマソング、競技と合間の解説が全て素晴らしく、とても見やすく、終わってしまいさびしい気持ちです。スタッフ、関係者の皆様も本当にお疲れさまでした。(40代・女性)」

 とは言え、スポーツ中継の主人公は何と言っても選手たち、競技映像です。

 「トラック競技だけではなくフィールド競技も見せてほしい」
 「テロップの位置をもっと工夫して」
 「日本選手だけではなく海外選手もたくさん見たい」
 「LIVEなのか録画なのか分かりやすくして」
 「なぜ延長してでも最後まで見せてくれないんだ!」
 「競技中はCMを入れないで!」

 などなど、熱心なお客様から様々な要望も、メールで電話で連日届きました。

 視聴者センターのオペレーター陣にとっても、熱い熱い「世界陸上」の夏となりました。

 視聴者の皆様からの貴重な声はすべて、厳しいご意見も含めスポーツ局と共有しました。このあと9月23日に中国杭州で開幕する「アジア大会」、その番組制作に引き継がれることでしょう。

 「世界陸上ブダペスト」から「アジア大会中国・杭州」へ。

 スポーツを愛するお客様の熱いご意見をオペレーター一同引き続きお待ちしております。

この記事に関するご意見等は下記にお寄せ下さい。
chousa@tbs-mri.co.jp