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視聴者の声~「笑い」がもたらすもの

【「お笑いの日」や「ラヴィット!」に寄せられる声を通じて、「笑い」が人々にもたらすものが垣間見えてくる】

菊 薫子(TBSテレビ カスタマーサクセス部)

 10月に入り、秋の連続ドラマが始まりました。評判が高かった夏ドラマの余韻そのまま、秋ドラマへの期待の声が届いています。

 火曜ドラマ「マイ・セカンド・アオハル」は広瀬アリスさんと道枝駿佑さんの共演です。どん底30歳OLがかつて描いていた夢を追いかけて大学生に。学びに恋愛に奮闘するコメディドラマです。

「素敵なドラマで見るたびに心がときめいています。なにわ男子・道枝駿佑さんですが、とてもきれいで透明感があります。あまりにも美しくて感動して涙してしまいました。広瀬アリスさんや共演者の方々もとてもお上手でこれから楽しみです(30代・女性)」

「地方民にも参加させて下さい。TBSにオープンしたギャラリー、関東でしか買えないコラボパン、フォトフレームカードも関東に行かないともらえません。どうか離れた所から応援している地方民も参加できると嬉しいです。ドラマは毎週楽しみにしています(40代・女性)」

 金曜ドラマは「フェルマーの料理」。高橋文哉さんと志尊淳さんW主演となりました。夢破れた天才数学少年と謎に包まれた料理界のカリスマが数学的思考で料理という難題に立ち向かうストーリーです。

「孫のような年齢の高橋文哉君のファンです。涙が出るくらい感動して録画を何度も見ています。友人たちにも宣伝しています(70代・女性)」

「ドラマ冒頭から高橋文哉さんの演技がすごくて緊張感がありました。そこから高校時代に戻る瞬間の表情の演技がよかったです。学食のシーン、志尊淳さんのミステリアスさがすごく出ていてよかったです(10代・女性)」

 お二人のファンの方々を中心に、熱烈な応援の声が届いています。

 そして日曜劇場「下剋上球児」。

 「最愛」「MIU404」「アンナチュラル」ほかヒット作を生み出してきた新井順子プロデューサーと塚原あゆ子監督コンビの、「日曜劇場」では初タッグ作品となります。主演は鈴木亮平さん。高校野球を通して、現代社会の教育や地域、家族が抱える問題やさまざまな愛を描きます。

「実力派の人気俳優ばかりなので、今後の展開にも期待します。『VIVANT』が終わりつまらない日曜日でしたが、このドラマでまた、日曜日が楽しみになります(50代・男性)」

「最高です。青春群像、夫婦や家族の群像、ハラハラドキドキで目が離せません。教員免許がなくても生徒に慕われる人間を教員にしてほしい。来週からさらに楽しみです(60代・男性)」

 10月21日には今年も8時間にわたって特番「お笑いの日」をお送りしました。

「今年も最高でした!8時間があっという間に感じました!8時間もお笑い番組を放送してくれるTBSに感謝を伝えたく、メッセージを送らせていただきました。新番組『ジョンソン』も楽しみです(10代・女性)」

 「キングオブコント」は16代目キングに“サルゴリラ”が決定しました。高得点続出の熱い展開になりましたが、そんな審査方法についてアイデアを送ってきたお笑いファンの方も。

「ファイナルステージの審査方法について。ファイナルステージの得点発表のとき、3組目のコントが終わるまでに優勝の可能性がないコンビが1組確定しているのは少しかわいそうです。最後一斉に発表した方が良いと思います。来年も期待します(10代・男性)」

 上記に挙げたようなお褒めの言葉ばかりではなく、特にお笑い番組には扱うネタが暴力的だったり性的だったり、あるいは病気をいじったりすると厳しいご意見が多数届きます。ハラスメントや差別、ジェンダー問題への意識が高まっていることを改めて感じます。

 お子さんとご覧になっている親御さんの「子どもといっしょに観られる内容にしてほしい」という要望も多いです。新ファミリーコアを狙うのなら、表現に配慮が必要になっていくのだろうなと感じます。

 芸人のいじりは笑いかいじめか?お笑いの性的・暴力的な表現の許容ラインは?視聴者のリアクションが直で届くカスタマーサクセス部 視聴者センターとしては、今後の番組制作に活かしてもらえるようどんなご意見も現場に戻しています。

 一方で、朝の帯番組「ラヴィット!」。番組が始まった当初は、ニュース項目を一切扱わずお笑いに徹した番組コンセプトに対して批判的なご意見も届きましたが、放送3年目に入って朝のお笑い番組が定着してきたように感じます。

 実は「ラヴィット!」には視聴者の方々のエピソードが添えられた感謝の声が多く寄せられます。他のお笑い番組と比較してもこれは特徴的です。

「毎朝笑顔をありがとうございます。番組開始当初から毎朝楽しく見ています。当時はコロナ禍真っただ中で、ワイドショーが不安を煽る報道ばかりの中、明るく楽しい内容を毎朝届けてくれる『ラヴィット!』に癒されてきました(40代・女性)」

「新型コロナウイルスで学校を欠席したときに『ラヴィット!』と出会った小学校5年生の息子は番組の大ファンになりました。今は不登校になってしまいましたが、番組を見ているときは昔のようにゲラゲラ笑う息子が見られて嬉しいです(40代・女性)」

「『ラヴィット!』は私の支えです。毎朝楽しい番組を放送していただきありがとうございます。私は今3歳の娘と生後3か月の息子と夫の4人暮らしをしています。去年、仕事のことや育児で悩んでいた頃、『ラヴィット!』を知り出社前に見はじめました。『ラヴィット!』は朝から明るくて、仕事に行く私も明るい気持ちになれました。妊娠中つわりで体調が悪く仕事を休まなくてはいけない時も『ラヴィット!』を見ると元気になれました。出産の際も病室で『ラヴィット!』を見てからお産に挑んだり。今は育児をしながら見ています。『ラヴィット!』大好き!(30代・女性)」

「私は『ラヴィット!』に救われた者です。心の病を患い今現在も治療中です。大切な人を病気で亡くし自分も後を追いたいと感じていた中『ラヴィット!』に出会い救われました。嫌なことを忘れられるので心から感謝しています。“笑い”というものは本当に大切なのだと思いました(50代・女性)」

 “笑う”という行為は脳の機能を高め、幸せホルモンと言われるセロトニンを分泌させることはすでに知られていますが、それを地でいく声の数々だと感じています。

 視聴者から届く「ありがとう」。カスタマーサクセス部 視聴者センターにも幸福感が届く瞬間でもあります。

<執筆者略歴>
菊 薫子(きく・かおるこ)
1967年生、1990年TBS入社
スポーツ局でスポーツ中継番組制作、宣伝部デジタル宣伝グループ、事業部では美術展覧会制作を経て現在カスタマーサクセス部長

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